自社株買いとは?アイドルに例えて超分かりやすく解説
自社株買いってなに?
会社が自分の株を買ってどんなメリット・デメリットがあるの?
今回はそんな疑問をなるべく専門用語を使わずにわかりやすく解説していきます!!
自社株買いとは
文字通り会社が自分の株を買うことです。
アイドルで例えると、自分たちのファンクラブの会員権を自分たちで買取するようなイメージです。
一見すると、そんなことをして意味があるのかと思いますが、実は自社株買いは株主や企業にとってメリットがあるのです。
なんで自社株買いをするのか
「わざわざお金を出して自分の会社の株を買うってどういうこと?」
実は株主にも会社側にもメリットがあります。
株主へのメリット
自社株買いをすると、株を持っている人たちへ利益を還元できます。
アイドルで例えます。ファンクラブの会員に対して握手会をするアイドルがいたとして、握手会の時間は1時間と決まっているとします。
ファンクラブに100人の会員がいたとすると、一人当たりの握手会の時間は「1時間(60分)÷100人=1人あたり6分」です。
しかしアイドルが自分たちのファンクラブの会員権を50人分買い取ると、ファンクラブの在籍人数は50人、「1時間(60分)÷50人=1人あたり約10分」と一人当たりの握手会の時間は約2倍になります。
自分たちのファンクラブの会員権を買い取ることで、残りのファンのために使ってあげる時間が増えるわけです。
同じことが株の世界でも起こります。会社は儲かった利益を株を持っている人に対して分けるのですが、世間に出回っている株を減らすことで、一人当たりの利益を増やすことができるというわけです。
つまり、自社株買→株主に利益を還元という仕組みが成り立ちます。
会社側のメリット
「株主やファンにメリットがあるのは分かったけど、身を削って株やファンクラブ会員を減らす会社にはなんのメリットがあるの?」
一つのメリットは、会社の評価や株価を上げることができるからです。
「その年に出た利益÷株主から集めたお金とか会社の資産」この計算で出されたものをROEと呼びます。一般的にこの数字が高いと効率よく儲けを出せたということで高評価となります。
アイドルで例えましょう。あなたはアイドルグループのプロデューサーさんだとします。
あなたのアイドルグループにはファンクラブの会員が100人(株主)いて、みんなから会費をもらっています(株主資本)。その会費を使って、アイドル達とあなたは頑張ってテレビ出演の機会(利益・成果)を獲得しました。
次にあなたは、ファンクラブの数を絞り50人にして、よりコアなファンから形成するファンクラブを作ります。
今や50人からもらう半分の会費で活動をしなくてはならない。しかし、あなたはアイドルたちの持てる力を十二分に発揮してあげることができ、少ない会費からなる活動で、またテレビ出演の機会を獲得することができました。
少ない資金で同じテレビ出演という成果を獲得できたアイドルやあなたは、効率よく結果(儲け)を出すことができたということになります。
結果、このアイドルグループは世間から高評価を受け、もっとこのアイドルたちを応援したい人が増えてファンクラブの人気が高まり、ファンクラブの会員権の価値も高くなる(株価上昇)というお話です。
会社に話を戻すと、自社株買いで会社に出資している資金額を減らすことができます。少ない資金で結果を出すことができたという意味でROEの数値があがり、会社の評価も高まり株価も上がる。
身を削って自社株買いをすることには、そういったメリットがあります。
自社株買いのデメリットとは
「じゃあ、どんどん自社株買いをしていけばいいやん!」
しっかりデメリットも存在します。
まず一つに、自社株買いは手元のお金を使うので、当然財務状況は悪く見えます。車とか家とかはあるけど、財布や口座にお金が入ってない感覚ですね。
二つ目に、本来会社は、出た利益や自由に使えるお金を成長のために使うべきなのです。ところが自社株買いをすることで、本来会社の成長に使うはずだったお金を使うことになるので、お金が少ない会社は会社を大きくする手段を取れないということになります。
財布にお金もないし、大規模なイベントとかもできないアイドルってこと。そう思うとわりと諸刃の剣のように見えてきますね。
まとめ
もしいっぱい手元にお金があるならやってもいいんじゃないかって感じですね。
ではまた!