だちろぐ

お金のこと、投資のことをなるべく専門用語を使わずに解説していく試みです。

~働く君に伝えたい「お金」の教養~より、社会人になる前に知ってきたいお金の話。

 

・お金に関して心配がある

・マネーリテラシーを上げたい!

 

といった悩みを持つ、社会人になる前、なりたての人のお役に立てる本を紹介します。

 

 

~働く君に伝えたい「お金」の教養~

 

 

 

著者は出口治明さんという方で、ライフネット生命の創業者です

 

この本の特徴はこの3つ。

 

①対話形式で読みやすい

②一冊で一通りの知識を得られる

③現代のお金の常識を歴史から解説していて勉強になる

 

①②はお金のことを考え始めた人向けと言えます。「とりあえずざっくりとお金の知識が欲しい」といった人にはうってつけです。

 

個人的にはこの③の部分が非常に勉強になります。歴史を根拠に解説されているので、教養という要素が強くとても勉強になります。

 

 

 

 

知ること、まずはそこから始めよう!

 

この本では、「マネーリテラシーをあげるとお金の心配はなくなる」と断言しています。”マネーリテラシーが高い人”とはお金にまつわる知識全般のことをよく知っている人のことです。

 

 

世の中なぜ不安を煽ることばかりなのか 

 

「老後の資金は足りない」

「年金は自分で用意しておかないといけない」

「長生きリスクを考慮して資産形成すべきだ」

 

それは、人に悩みを抱えさせたり不安を持たせて、それを解決する商品やサービスを売りたい人がいるからです。つまりお金儲けのために不安を煽るのです。

 

世の中この不安な人の気持ちを利用したぼったくり商品にあふれています。だから、マネーリテラシーをあげることで騙されない・お金に振り回されない人にまずはなりましょう!

 

 

 

マネーリテラシーを上げるときの注意点

 

バブル世代に聞くべからず、というのが基本になります。バブルというのはかなり特殊な時代で、その時を生きていた親世代と20代の世代とでは、ベースとなる常識が全く異なります。

 

親の世代に、「稼いだお金はどうしたらいいの?」と聞くと「とりあえず貯金しなさい」と言われる方が多いんじゃないでしょうか?

 

「もらったお年玉は半分貯金、半分投資に回しなさい」なんて教育する親はほとんどいないのではないかと思います。

 

なぜなら親世代は、”銀行にお金を預けて貯金をすると、お金が今の何倍ものスピードで増えていく”という時代を生きていた人達だからです。数十年前までは、3%もの金利があって、銀行にお金を預けていればどんどんお金は勝手に増えていきました。しかし今は、大手の銀行でも0.02%しか金利がありません。

 

仮に100万円を銀行に預けていたら1年で103万円になっていた時代が僕たち親世代の常識なのです。そんな常識を生き抜いてきた親が「とりあえず銀行に預けておきなさい」と教育するのも無理はないです。

 

親世代の意見を一つの意見だと捉えて鵜呑みにしないこと、複数の意見を取り入れて自分で判断基準を作ることが大事です。

 

 

賢く使う、覚えておくのは財産三分法だけ

 

財産三分法とは、入ってきたお金を「財布」「預金」「投資」に振り分けるという方法。言い換えると、稼いだお金を何となく使うんじゃなくて、「使う」「貯める」「成長のために使う」この三つのカテゴリーに振り分けましょうということです。それだけです。

 

 

使うことには自分の基準で優先順位とメリハリをつけること

 

例えば、「服が大好きだから服にはお金をかけるけど、毎日の食事にはお金をかけずに安く済ませる」など優先順位をつけることが大切です。

 

「あまりほしいと思っていないけど周りも持っているから買おう」

「どうせ買うならいいものを買おう」

 

といった自分の中の判断の基準を持たずにお金を使うことを浪費といいます。この浪費だけは年収がどれだけ増えたとしても避けなければいけない。無駄に高価なものだけが身の回りにあって、お金がただ減っていくアンハッピーなお金の使い方はやめましょう。

 

 

車も家も買い方を間違えたら浪費になる?

 

昔の人は所有することがステータス、つまり自慢になる時代でした。「車が大好きで、車に乗ることが自分の人生で最高に幸福な時間だ!!」という人以外は車を買わなくてもいいといっています。

 

実は家も車も、維持費と呼ばれる”持ってるだけでお金がかかってしまうもの”なのです。つまり、一度買ってしまうと手放すまであなたの財布からお金を奪っていく”金食い虫”と表現されています。

 

「みんなが持っているから買う、買うのが当たり前でしょ?」と思ってる人は一度自問自答してみたほうがいいかもしれません。なんとなく家や車を買うことはさっきの浪費と同じでやめておきましょう!

 

 

 

 どのくらい貯めるべきか、設定の方法

 

「とりあえず貯金」という考えをまずは捨てましょう。なぜなら、いくら貯めればいいかわからずに闇雲に貯金をしていても、生活は一向に豊かになりません。死ぬときに大金を抱えて死ぬお金があるなら、若いときにその時にしかできない経験にお金を使うべきだと本書では語られています。

 

「じゃあその目標金額っていくらなの?」

 

具体的な金額の話に入る前に、貯金の考え方を今一度見つめ直してみましょう。

 

貯金とは、一言で言ってしまえば特別な出費にそなえるものです。何かあった時のための防衛資金、と言い換えることができます。

 

急に会社が倒産したり、怪我や病気で職を失った、そういったときに生き抜いていくための必要なお金が貯金で、逆にそれ以上の貯金は必要ないと言われています。具体的な金額でいうと”手取り一年分”と本書では述べています。

 

「結婚とか出産とかライフイベントにもお金はかかるから、貯金しなくちゃダメじゃん!」もちろん豪華な結婚式をしたいとか、子供を私立に入れたいとかっていう希望があれば、それにかかる金額を計算して計画的に貯めることが大事で、それは人それぞれで金額はかなり変わってきます。

 

貯金はだらだらとなんとなくするのではなく、目標金額を定めること、これが大事です。

 

 

 

お金の心配をなくす一番の方法、殖やすとは?

 

「稼いだお金を目標額貯金して、余ったお金は自分の好きなものに使う」ということをここまでで学んできました。

 

あれ、もう一つの投資ってやらなくてもいいんじゃない?やる意味ある?

 

財産三分法のひとつの投資をせずに、もし給料から入ってきたお金を使うと貯めるだけに振り分けていくとすると、お金の心配は一生なくなりません。

 

この方法だとお金が貯まるのは使うを減らした時だけです。つまり、毎日の生活を我慢し続けなくてはいけません。我慢を続けていると、このままでいいのかとお金に対して不安になっていきます。

 

そうならないためのポイントは、お金が入ってくる場所を多くすることです。給料という一つの収入の柱からではなく、複数の収入源を持つことが大事です。

 

その第一歩が投資です。投資は株や債券、FXなどの金融商品がありますが、20代でオススメなのは投資信託これ一択です。

 

投資信託に関してのメリットは、ほったらかしでいけること。忙しくて知識に乏しい20代は、プロにおまかせして自分のお金を勝手に運用してくれる投資信託がおすすめです。

 

本書にはどのような投資信託があるのか、ということが書かれていましたが、このあたりはYoutubeなどでおすすめの投資先を選定したほうがいいと思います。

 

 

また、ここで重要なのは、投資とはお金の成長だけではなく、自分の成長につながることも含まれていることです。

 

投資にもいろいろ種類はあるが、まずは自分に投資することを考えてみましょう。今すぐ成果は出なくても何年後かに昇進したり転職で収入が上がるかもしれません!株を買って投資で儲けるより、自分に投資をしたほうが将来もっと大きくなって返ってくるかもしれません!!

 

 

安定するために稼ぐ

 

ここでは稼ぐ金額を増やすということではなくて、いかにして稼ぐことを継続できるか、にフォーカスしています。

 

というのも、稼ぐことができなくなってしまっては貯金も投資もできなくなるからです。当たり前といえば当たり前ですよね。

 

でもこのご時世、スキル重視のジョブ型制度がいろんな会社で採用されていて、働き方が大きく変化してきています。これまでの終身雇用や年功序列がなくなり、うかうかしていると当たり前だと思っていた「稼ぎ続ける」ことが難しくなります。

 

「お金を稼ぐとは、一言でいえば能力のこと」こう断言しています。

 

稼ぎ続ける、お金が入ってくる状態を維持するためには「自分はこれができるという特技、スキルを身に着けること」これが大事だと言っています。

 

食いっぱぐれないように、稼ぎ続けられるように、自分の得意なスキルというのを見つけていきましょう!!